トピックス 抗菌薬の選び方・使い方
耳鼻咽喉科・頭頸部疾患を中心として
フルオロキノロン剤の使い方
松本 文夫
1
,
森川 清見
2
,
森田 雅之
3
,
佐藤 康信
3
1神奈川県衛生看護専門学校付属病院内科
2神奈川県衛生看護専門学校付属病院耳鼻咽喉科
3神奈川県衛生看護専門学校付属病院薬剤科
pp.521-526
発行日 1989年7月20日
Published Date 1989/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200373
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I.はじめに
抗菌剤療法の基本方針は当然のことながら適正薬剤の選択と副作用発現防止である。とくに前者については原因菌の決定にもとづく好感受抗菌剤の選択が主体であるが,抗菌剤療法で良好な臨床効果を得るためには優れた抗菌力を有する薬剤の選択はもとより,感染臓器への移行の良否を考慮した薬剤の選択が要求される。
フルオロキノロン剤はその広い抗菌域と優れた抗菌力,良好な組織内移行性によって臨床各科領域で広く使用されている。しかし本系剤はグラム陽性球菌に対する抗菌力がグラム陰性桿菌に対するそれよりははるかに劣ること,また副作用,他の薬剤との相互作用など,臨床上いくつかの問題点が指摘されている。
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