特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する
総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する
【抗菌薬の構造でまとめる】
フルオロキノロン系薬
渋江 寧
1
,
岡 秀昭
2
1北海道大学病院内科Ⅰ(第一内科)
2関東労災病院感染治療管理部
pp.1186-1188
発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106883
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ポイント
◎濃度依存性抗菌薬であるため,1日の投与回数を少なくし,1回の投与量を多くすることで効果が発揮される.
◎広域なスペクトラムを有している.乱用による耐性菌増加が危惧されるため,投与する際は慎重に適応を考える.
◎制酸薬,下剤などの頻用薬と薬剤相互作用を有しているため,投与の際に留意する.またQT延長やアキレス腱断裂の原因となることもある.
◎適応となる状況はレジオネラ症や緑膿菌感染症を想定する場合などに限られており,安易な使用は避ける.
◎抗結核作用をもつため,結核が除外しきれない場合の使用は慎重にすべきである.
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