目でみる耳鼻咽喉科
急性化膿性鼓膜炎
星野 知之
1
,
佐藤 大三
1
,
伊藤 久子
1
,
向高 洋幸
1
,
石崎 久義
1
1浜松医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.508-509
発行日 1989年7月20日
Published Date 1989/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200370
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急性化膿性中耳炎のさいにみられる急性の炎症状態を除くと,鼓膜の急性炎症をみることは少ない。鼓膜は外耳から入る病原菌に対しては強いものである。しかし稀ながら存在する急性の鼓膜炎がある。その2例を紹介する。
症例1は31歳男性で,受診2日前に海水浴にいった。拍動性の左耳痛と耳漏が主訴で,鼓膜にはツチ骨周辺の発赤肥厚があり(図1a),酸を塗布すると多数のびらんがなられた(図1b)。Bacillus subcilisが培養され,抗生剤(CMX)の点耳薬で急速に治癒した(図2)。
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