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あとがき
丹生 健一
pp.484
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102879
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ゴールデンウイークも終わり,今週木曜日(5月15日)から日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会です。私はシンポジウム「耳鼻咽喉科領域における再生医療の最前線」で「嗅覚の再生医療」を担当します。視覚や聴覚と同様に嗅覚も加齢とともに衰えます。でも,嗅神経細胞には終生再生を繰り返すという機能を本来の能力として備えています。嗅覚は再生医療の研究の成果を最も活かせる感覚器です。SATP細胞のような「コペルニクス革命的発見」はなく,「明日からの診療にすぐに役立つ」というわけにもいきませんが,これまでの研究成果を中心に夢のあるお話をしようと思っています。
さて,今月号の特集1つ目は「学校保健と耳鼻咽喉科」です。学校健診では耳鼻咽喉科疾患を見つけることも大切ですが,教育を受けるうえで障害となる聴覚や音声言語の障害を見いだすという重要な役割を担っています。しかし学校健診は開業の先生方に頼ることが多く,われわれ勤務医はどうしてもこの分野について勉強不足になりがちです。本特集では学校保健や小児医療に永年かかわってこられた先生方に学校健診の現状と難聴,音声言語障害,睡眠障害について解説していただいています。学校保健に携っておられる方はもちろん,勤務医の皆様もぜひお読みください。
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