増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅲ.口腔・咽頭・唾液腺
梨状陥凹瘻
佐久間 直子
1
,
折舘 伸彦
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.180-184
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
画像診断の狙い
下咽頭梨状陥凹瘻は第3,第4咽頭囊または鰓後体の遺残による瘻孔である。瘻孔は下咽頭梨状陥凹粘膜から尾側方向へ続き,甲状軟骨下縁外側付近で下咽頭収縮筋を斜めに貫き,気管に沿って下降し甲状腺上極背側まで走行していることが多い。
性差はほぼなく,多くは幼少期に感染が発症して診断されるが,新生児や成人での発症例の報告もある1)。また,患側は90%以上が左側である1)。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.