増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅰ.耳・側頭骨
聴器癌
中川 尚志
1
1福岡大学医学部耳鼻咽喉科
pp.76-82
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102811
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画像診断の狙い
聴器癌はcompact boneに囲まれているため,直視できない。このため,進展度は画像診断によって判断する1)。聴器癌はほかの頭頸部癌のように定められた進展度分類がない。国際的に最も用いられている進展度分類は,Arriagaら2)が提唱した外耳道扁平上皮癌のPittsburg分類である。分類そのものは外耳道扁平上皮癌に対して提案されたものであるが,中耳原発の扁平上皮癌やほかの組織型に対する病期分類がないため,聴器癌すべてに使われている。そののち,2000年にMoodyら3)が顔面神経麻痺を判断基準に加えた改訂案(modified Pittsburg T staging system)をだした。この進展度分類を表1に示した。
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