増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅰ.耳・側頭骨
急性感音難聴
曾根 三千彦
1
1名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学耳鼻咽喉科
pp.83-88
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102812
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画像診断の狙い
急性感音難聴をきたす疾患は多岐にわたる。発症時の経緯を含めた問診が最も大切ではあるが,臨床症状を客観的に補足・評価する検査手段の1つとして画像診断の意義がある。近年の画像検査の進歩は目覚ましく,以前は急性感音難聴症例に対して聴神経腫瘍との鑑別が主な目的であったが,MRIを中心として内耳障害の病態把握も可能となってきた1)。内耳障害の程度を視覚的に把握できることは,予後の予測や治療の有効性を評価する指標にもなりうる。本稿では,急性感音難聴を生じる疾患として外リンパ瘻,内耳炎,突発性難聴,メニエール病に焦点をしぼり,症例の呈示とともにそのポイントを解説する。
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