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特集 耳鼻咽喉科専門研修をはじめる医師へ―外来手技とインシデント・アクシデント
5.異物摘出
5.Removal of foreign bodies in otolaryngology
片岡 真吾
1
Shingo Kataoka
1
1島根大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.845-851
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101513
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Ⅰ.はじめに
耳鼻咽喉科領域で扱う主な異物症には,外耳道,鼻腔,口腔,咽頭,気道,食道異物などがある。一般的に外耳道異物や鼻内異物は生命予後に直結しないが,気道異物は,気道閉塞をきたし致命的な経過たどる例があり救急対応が必要である。また,咽頭や食道の魚骨異物などは対応が遅れると食道穿孔や深頸部感染症をきたし重篤な状態となることもあるため,迅速で的確な診断,治療が重要となる。異物の部位,種類,年齢(小児か成人か)や合併症の有無などにより,外来で対応可能か,全身麻酔による摘出術が必要か,あるいはより高度な医療機関への搬送が必要かを判断する必要がある。これらの点を踏まえ,外来で対応できることの多い耳鼻咽喉科領域の異物症(外耳道,鼻腔,口腔,咽頭異物)について述べる。
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