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耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域
8.口腔・咽頭・喉頭疾患
異物摘出
真栄田 裕行
1
1琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
キーワード:
気道・食道
,
歯科関連異物
,
義歯
,
クラスプ
,
CTスキャン
Keyword:
気道・食道
,
歯科関連異物
,
義歯
,
クラスプ
,
CTスキャン
pp.135-138
発行日 2025年4月30日
Published Date 2025/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970050135
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POINT
◆歯科関連異物は気道・食道異物の相当数を占めており,その種類も多岐にわたっている。
◆特に有鉤義歯異物は,鋭的な構造により周囲組織に容易に嵌頓・刺入・穿破するため摘出困難例が多い。一方で歯科関連異物は先端や辺縁が鋭であることから気道の完全閉塞には至らず,超緊急症例にならないことも多い。
◆主な嵌頓部位は気管支と頸部食道・胸部上部食道であり,異物症の多くの患者で認知症や脳血管障害,統合失調症・パーキンソン症候群や多系統萎縮症などの神経疾患を有していた。
◆摘出方法には内視鏡などを用いた保存的方法や外切開などがある。
◆義歯異物のCT画像での検出率はほぼ100%であり,必ず施行すべき検査である。

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