Japanese
English
特集 嚥下障害手術のコツ
3.脳血管障害
3.Cerebrovascular disease
大前 由紀雄
1
Yukio Omae
1
1大生病院耳鼻咽喉科
pp.531-538
発行日 2008年7月20日
Published Date 2008/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101294
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Ⅰ.はじめに
脳血管障害に伴って発症する嚥下障害は,栄養障害や嚥下性肺炎の発症など生命予後に直結する。また,嚥下障害に伴う経口摂食の制限は,その後のQOLにも大きく影響する。近年,QOLの向上が求められるなか,嚥下障害に対する認識も高まり経口摂食の確立に向けたリハビリテーションが実施されている。しかしながら,保存的アプローチ法を駆使しても十分な経口摂食の確立や誤嚥の予防ができない症例に直面する場合もある。こうした症例では,手術の選択が治療への大きな糸口になる。
本稿では,脳血管障害に伴う嚥下障害の病態を解説し,主として外科的治療の位置づけやその適応,代表的な術式のコツを解説する。
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