Japanese
English
目でみる耳鼻咽喉科
巨大耳下腺腫瘍症例
A Case of Giant Parotid Tumor
中野 宏
1
,
杉山 庸一郎
1
,
大西 弘剛
1
,
上田 大
1
,
四ノ宮 隆
1
,
島田 剛敏
1
,
中井 茂
1
,
久 育男
1
Hiroshi Nakano
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.92-93
発行日 2003年2月20日
Published Date 2003/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101025
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- Abstract 文献概要
多形腺腫は長期間放置されると巨大となり,摘出時に顔面神経の温存に難渋する例もみられる1~8)。巨大耳下腺多形腺腫症例の治療経験を示す。
症例:52歳女性。
10年ほど前から右耳下腺部腫瘤を自覚していたが放置していた。増大傾向および疼痛の増悪のため,当院形成外科を受診した。自壊した部位からの生検で多形腺腫と診断され,精査・加療目的で当科を紹介され受診した。
既往歴:特記すべきことなし。
現症:右耳下部に11×10cm,一部皮膚に露出する弾性硬の小児頭大の巨大な腫瘤を認めた(図1)。触診上,その他に頸部リンパ節を触知せず,顔面神経麻痺を認めなかった。
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