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特集 頭頸部癌の治療指針―私たちはこうしている―
6.甲状腺癌頸部リンパ節転移症例の治療指針―郭清をどこまで行うか―
2)新鮮例について
2)The Previously Untreated Cases
鹿野 真人
1
,
鈴木 政博
1
Makoto Kano
1
1福島県立医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.609-613
発行日 2004年8月20日
Published Date 2004/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100643
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I.はじめに
甲状腺癌は他の固形悪性腫瘍に比べ比較的予後がよい一方で,早期からリンパ節転移をきたすため,従来,頸部に対しては積極的に頸部郭清術が施行されてきた1,2)。しかし,近年の臨床的検討により,リンパ節郭清により得られる治療予後に大きな変わりがないことから,リンパ節郭清の適応やその郭清範囲についての議論があり,その結果,様々な考えのもとにリンパ節転移に対する治療が行われている。
本稿では甲状腺癌のおよそ95%を占めるといわれる分化癌,特に乳頭癌について甲状腺のリンパ流とリンパ節転移の実態,さらに最近の話題のセンチネルリンパ節の結果や稀な部位へのリンパ節転移の報告から,新鮮例での至適な郭清範囲やその術式について述べる。
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