増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
39.新鮮下血
多田 正大
1
1京都第一赤十字病院・第2内科
pp.1800-1801
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900456
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●新鮮下血の定義
消化管出血のために肛門より血液が排泄される状態を総称して下血と呼ぶが,鮮血が排泄される状態を新鮮下血(hematochezia)という.下血時の色調は出血の起こる部位のみならず,血液が腸管内に停滞している時間にも左右されるが,新鮮下血は直腸やS状結腸からの出血であることが多い.口側からの出血であっても一時に大量の出血が起こり,しかも腸管の蠕動運動が充進している場合には新鮮下血をきたすこともある.
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