目でみる耳鼻咽喉科
上咽頭に発生した横紋筋肉腫の1症例
今井 隆之
1
,
森川 敬之
1
,
篠 昭男
1
,
吉原 俊雄
1
1東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.426-427
発行日 2005年6月20日
Published Date 2005/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100144
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横紋筋肉腫は全悪性腫瘍のうち約0.1%の比率で比較的稀な疾患であるが,転移,浸潤が速く,きわめて悪性度の高い軟部組織腫瘍の1つである。全身のあらゆる部位より発生しうるが,頭頸部領域は四肢,軀幹とともに好発部位の1つである1)。今回われわれは,成人の上咽頭より発生した胎児型横紋筋肉腫を経験したので報告する。
症例:29歳,男性
主訴:両側鼻出血,両側鼻閉,右側耳閉感,咽頭痛
現病歴:2002年12月頃より右側耳閉感が出現した。2003年1月中旬になり咽頭痛,両側鼻出血,鼻閉が出現した。1月21日,上咽頭腫瘍の疑いで近医より当科を紹介され受診した。
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