Japanese
English
連載 眼の組織・病理アトラス・163
隅角の発育異常と緑内障
Goniodysgenesis and glaucoma
猪俣 孟
1
,
田原 昭彦
2
Hajime Inomata
1
,
Akihiko Tawara
2
1九州大学医学部眼科学教室
2産業医科大学眼科学教室
pp.754-755
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908903
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原発緑内障の病因は基本的に前眼部の発育異常である。隅角発育異常緑内障では,症例によって程度の差はあるが,一般に隅角陥凹の発育が悪い。また,40歳以降に発症する原発開放隅角緑内障でも軽度の隅角発育異常がみられることが多い。さらに,原発閉塞隅角緑内障は角膜径がやや小さい軽度の遠視眼に起こりやすい。
前眼部の発育状態,特に隅角陥凹の形成が前房隅角房水流出路の働きに密接に関係する。房水流出路には経シュレム管房水流出路と経ぶどう膜強膜房水流出路があるが,いずれの流出路でも隅角陥凹が十分に発育していることが大切である。
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