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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋
学術展示
硝子体術中における眼内容積の計測
Quantitation of ocular volume during vitreous surgery
古川 真理子
1
,
半田 嘉久
1
,
藤本 可芳子
1
,
堀部 勉
1
,
田村 純子
1
,
小林 誉典
1
,
上野 聡樹
1
Mariko Furukawa
1
,
Yoshihisa Handa
1
,
Kahoko Fujimoto
1
,
Tsutomu Horibe
1
,
Junko Tamura
1
,
Takanori Kobayashi
1
,
Satoki Ueno
1
1大津赤十字病院眼科
pp.722-723
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908156
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- Abstract 文献概要
緒言 硝子体手術に気体タンポナーデを併用した場合,シリコンオイルとは異なり除去手術が不必要であるという利点がある反面,自然吸収する性格上,網膜の復位の有無にもかかわらず,タンポナーデ効果が一定期間で消失してしまうという無視できない欠点が存在する。一般的に考えて,眼内に入り得る気体量はその存在期間,換言すればタンポナーデ効果時間に関係する重要な因子と考えられる。にもかかわらず,これまで眼内容積については,死体眼での直接計測が行われたり,生体眼に関してはCTや超音波等の画像診断システムを駆使して求められた測定値1,2)が示されてはいるが,それがそのまま本術式において形成されたスペースの大きさや,気体を注入し得る容積を示すわけではない。しかも,われわれが臨床上経験するところでは,その容積は眼軸長や水晶体の有無,手術手技などの緒因子によりかなりの個体差が生じるようにも思える。今回われわれは硝子体手術における液一気体置換の際に,眼内灌流液および網膜下液を採取し,その液量を計測することで,生体眼における眼内気体注入可能容積についての検討を行った。
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