特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている
1.診断の指針
ステロイド緑内障
杉本 麗子
1
1日生病院眼科
pp.78-79
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907871
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ときに非可逆性の眼圧上昇
ステロイド緑内障とは副腎皮質ステロイド薬の局所投与や全身投与で高眼圧をきたした状態をさす。通常は可逆性で,ステロイドの中止により眼圧は正常化するが,ときに非可逆性の眼圧上昇のために視神経障害をきたす。近年,線維柱帯細胞でステロイド刺激により産生される蛋白質として発見されたミオシリンTIGR遺伝子1)の変異にて遺伝性開放隅角緑内障が発症することが明らかとなり2),臨床的には同様の病状を示す原発開放隅角緑内障との関連において特に注目を浴びている。
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