特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている
2.治療の指針
原発開放隅角緑内障の治療
桑山 泰明
1
1大阪厚生年金病院眼科
pp.80-85
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907872
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はじめに
1.治療の目的
現在のところ視神経を再生する治療法はないので,緑内障治療の目的は,視機能(quality of vision:QOV)を維持し,患者のquality of life(QOL)を保つことである。QOVの障害は個々の患者のQOLに及ぼす影響が大きい。しかし,一方で治療そのものがQOLを損なう場合があることも念頭に置かねばならない。例えば,治療による副作用や合併症,通院や入院に伴う社会的・経済的負担,失明への不安などはQOLに悪影響を及ぼす可能性がある。緑内障治療では,個々の例に応じて治療を組み立てる柔軟な対応が必要である。
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