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連載 今月の話題
免疫不全とぶどう膜炎
Recent topics in uveitis-Immunodeficiency and uveitis
望月 學
1
Manabu Mochizuki
1
1東京医科歯科大学システム神経医学講座視覚応答調節学
pp.287-290
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906715
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サイトメガロウイルス(CMV)網膜炎は,かつてはAIDS患者の約40%に合併し、その治療に苦慮した。一方,1990年代半ばに登場したHIVプロテアーゼ阻害薬と従来の抗HIV薬を併用するhighly active antiretrovirus therapy(HAART)により,末梢血HIVウイルス量の減少とCD4陽性リンパ球数の上昇などの細胞性免疫の回復が得られるようになった。これに伴い,AIDSにおけるCMV網膜炎罹患率は半減し,さらに,CMV網膜炎の再発も著しく減じた。ごく最近,HAARTにより細胞性免疫が回復したAIDS患者のCMV網膜炎罹患眼に,CMV網膜炎の再発とは異なる硝子体炎を主症状とするぶどう膜炎(immune recovery uveitis)が生じることが話題となっている。このようなAIDSとCMV網膜炎に関する最近の話題についてレビューした。
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