特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている
白色瞳孔
鈴木 純一
1
1札幌医科大学眼科学教室
pp.31-33
発行日 1999年9月30日
Published Date 1999/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906527
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白色瞳孔(Leukocoria)は一般に瞳孔領が白色にみえる病態を示し,網膜芽細胞腫に代表されるように小児眼科の領域で重要な所見である。表に示すように白色瞳孔で受診した患者の58%は網膜芽細胞腫であるが,それ以外では第一次硝子体過形成遺残(PHPV)(11.8%),コーツ病(6.8%),眼回虫症(6.6%)で,以下,未熟児網膜症,網膜過誤腫,脈絡膜欠損などである。広義の白色瞳孔には白内障も入れることがあるが,それを除くと上記の疾患の大部分は乳幼児,小児に多くみられ,網膜硝子体を中心とした重篤な先天性,後天性の疾患である。
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