特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている
視力低下—両眼の急激な視力低下
門 正則
1
1旭川医科大学眼科学教室
pp.22-24
発行日 1999年9月30日
Published Date 1999/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906524
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両眼の急激な視力低下を主訴として患者が来院することは,比較的稀と考えられる。しかしながら,患者は非常に強い不安を抱いており,迅速な対応が望まれる。本稿では両眼の急激な視力低下として,両眼ほぼ同時に視力低下をきたすものから発症時期に数週の差があるものまでを対象とする。また,眼外傷が原因のものは他稿に譲り,非外傷性疾患について述べる。
両眼に急激な視力低下をきたした場合,その原因疾患は,A)一般的に両眼性の視力低下をきたす疾患 B)一般的に片眼性の視力低下をきたす疾患で あるが,両限性となることも比較的多い疾患 C)両眼性となることが稀な片眼性の疾患とに大きく分類できる。両眼性の疾患の場合,通常は発症時期にずれのある疾患が,偶然ほぼ同時期に発症することもある。C)については,前項(p.20「片眼の急激な視力低下」を参照されたい。両眼の急激な視力低下をきたす代表的疾患を表1に挙げた。
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