Japanese
English
連載 眼科図譜・361
クロルプロマジン長期内服後の前眼部病変
Chlorpromazine and antehor segment
高橋 雄二
1
,
大久保 彰
1
,
大久保 好子
1
,
小口 和子
1
,
宮入 純子
1
,
茨木 信博
2
Yuji Takahashi
1
,
Akira Okubo
1
,
Yoshiko Okubo
1
,
Kazuko Oguchi
1
,
JunKo Miyairi
1
,
Nobuhiro Ibaraki
2
1済生会宇都宮病院眼科
2日本医科大学眼科学教室
pp.1656-1657
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905563
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
緒言
フェノチアジン系の向精神薬クロルプロマジンは,長期または大量投与で角膜,水晶体の混濁,網膜,角膜,結膜に色素沈着を起こすことが知られている1)。特に水晶体前嚢に沈着する色素は両眼性に中心部に密度濃く分布し,星形の特徴ある形状をしている。クロルプロマジン服用による前眼部病変については,これまでも報告例が多数あり珍しいものではないが,詳細な報告がないので日常臨床で見過ごされている場合もあると考えられる。今回,1957年から精神分裂病にてクロルプロマジンを服用し続け,水晶体,角膜,結膜に典型的な色素沈着を起こした症例を経験した。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.