医学のあゆみ・45
クロルプロマジン
杉 靖三郞
pp.53
発行日 1955年9月15日
Published Date 1955/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909915
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フランスのラボリー(Laborit)らによつて,いわゆる“人工冬眠”や“強化痂酔”の藥剤として,外科手術に応用され,心臓,脳などの困難な手術を容易にさせ,且つ手術に耐えられそうもない虚弱患者にも,これをもちいれば手術ができるようになつて,外科手術の革命をもたらしたといわれる。
また,一方デレイ(Delay)らによつて,精神分裂症の治療に応用されるようになつて,俄然,世界の精神科医の注目をひき,いわゆる“気狂いを治す藥”として,ジャーナリズムをにぎわしている。
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