Japanese
English
連載 眼科図譜・359
動脈走行異常を伴う先天性網膜分離症の1例
A case of congenital retinoschisis presenting retinal arteriolar tortuosity
西嶋 一晃
1
,
桐生 純一
2
,
岡本 直之
2
,
松村 美代
3
,
小早川 春信
4
,
本田 孔士
2
Kazuaki Nishijima
1
,
Jun-ichi Kiryu
2
,
Naoyuki Okamoto
2
,
Miyo Matsumura
3
,
Harunobu Kobayakawa
4
,
Yoshihito Honda
2
1天理よろづ相談所病院眼科
2京都大学医学部眼科学教室
3永田眼科
4小早川眼科
pp.1305-1307
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905500
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
先天性網膜分離症は伴性劣性遺伝疾患で若年男子に好発し,視力低下,網膜分離部分に一致した視野欠損をきたす疾患である。その特徴的所見として黄斑部には車軸状のひだ形成,小嚢胞状変化を示す黄斑部分離,耳下側赤道部に好発する網脈絡膜萎縮巣および視神経線維内外層における網膜解離が挙げられる。また従来より合併症として硝子体出血,白内障,網膜剥離,斜視,緑内障などが知られているが,最近では,Coats病様変化,すなわち網膜下滲出物,末梢血管拡張,血管瘤などの血管性病変が認められる症例が報告1)されている。筆者らは動脈の蛇行を伴う先天性網膜分離症の1例を経験したので報告する。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.