Siesta
平和と健康は失い初めて気付くもの
深作 秀春
pp.143
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901926
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南アフリカの眼科学会に参加し,昨日帰国した。南アフリカは最近まで,人種隔離政策のアパルトヘイト政策で有名であったが,これを2年前より廃止した。この間に紆余曲折があったが,1994年4月には黒人参政権を認めた選挙が施行されることとなった。おそらく,黒人代表のマンデラが大統領となるであろう。しかし,白人と黒人,また黒人部族間の対立がさらに激化するおそれがある。サファリに同行した眼科レジデントのドクターは「ユーゴのような内戦になるかもしれない。そうなれば,自分はライフル銃を持ち戦う」と言う。平和な日本で学問し生活できることは幸せであり,また平和を維持する努力を忘れてはならないと異郷の地で思った。
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