Siesta
白内障術前の鎮静について
田上 勇作
pp.115
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901907
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以前,何かの国際学会で「白内障手術前の鎮静」という演題をインドの眼科医が発表していた。演題の主旨は「白内障手術前の患者のsedationについては従来より種々検討されているが,術者である医師のsedationについての検討は少ない。白内障手術前にインド式ヨガ式瞑想をすれば手術は必ず成功する」というもので,「成程,うむうむ」と感心したのを覚えている。
私にとって,白内障に限らず眼科手術は論理的「左脳」的側面が8割で,残りの2割は感覚的「右脳」的側面が支配しているように思える。振り返れば学会で演題を発表した後や,論文を書き上げた直後には「左脳」的思考が支配しすぎるのか,手術のリズムが何やらぎこちなくなり,合併症を起こしたことが多いように思える。「右脳」的側面はemotionalな面にも関係しているので,イライラしている時や,やたらaggressiveになっている時も調子が悪いようである。
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