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あとがき
鈴木 康之
pp.1618
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215057
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月日が経つのは早いもので,令和5年も終わりに近づきました。雑誌「臨床眼科」12月号をお届けします。今号の特集は「知って得する白内障と屈折矯正の最新情報」で,今月の話題が「The dead bag syndrome」ということで白内障手術大特集のような形になっています。the dead bag syndromeとは原因がはっきりしていないにもかかわらず眼内レンズが偏位してくる病態で,現状有効な対策はないということで,不思議な疾患概念だと思いますが,今後,他の研究者による,より詳細な検討や疾患の厳密な定義などがされてくることと思いますので白内障術者の1人として注意してfollowしていきたいと思います。
また,特集では近年の白内障手術関連の状況についてさまざまな情報を得ることができます。最近では多焦点眼内レンズのことを老視矯正眼内レンズというのは知りませんでした。患者さんにはわかりやすいかもしれませんね。その佐々木先生のレビューですが,国内で使用可能なそれぞれの眼内レンズの特徴や適応について,具体的なデータを示されて歯に衣着せぬ評価をされていて大変参考になりました。他の先生方も具体的な眼内レンズ名を出され,それぞれの特徴について客観的な立場から評価されていて学会の企業セミナーではなかなか入らない情報が得られる貴重な特集だと思います。
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