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あとがき
鈴木 康之
pp.1044
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104798
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「臨床眼科」6月号をお届けします。今月号も引き続き第66回日本臨床眼科学会講演の内容が主体となっていますが,朝岡先生の今月の話題や連載記事など興味深い内容になっています。学会中も頑張っていろいろ講演を聴いたりポスターを見たりしましたが,学会では多くの発表やシンポジウムが重なっていますし,人間の記憶力にも限界があります。こうやってきちんと論文の形で読ませていただけるのは有り難い限りです。特に盛論文「特発性黄斑上膜の術後経過」は多くの黄斑上膜の症例をまとめた力作で内境界膜剝離併用硝子体手術により良好な視力予後が得られたことが報告されています。改善例が63.9%で,その70%以上が術後2か月以内に2段階以上の視力改善が得られていたこと,術後最高視力に至るまでの期間は平均10.6か月であったことや,年齢の影響やcone outer segment tip(COST)ラインの確認の有無の影響など臨床上とても参考になります。その他にも黄斑上膜に関する論文が逢坂論文,半田論文,松尾論文と掲載されており,併せて読んでいただけるとより理解が深まるでしょう。
さて,今このあとがきを書いているのは4月の終わりですが,日眼やら新年度やらで忙しかった4月も,あっという間にもう終わりです。5月はもう少し腰を落ち着けて仕事やら何やらできるのではと個人的には期待していますが,臨眼の抄録締め切りも迫っていますし,緑内障学会や眼薬理学会の締め切りも,さらには来年のWOCの締め切りももうすぐです。締め切りがあると仕事がはかどることを締め切り効果と言うそうですが,その締め切り効果を思いっきり効かせて,みなさん日々頑張りましょう。
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