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あとがき
鈴木 康之
pp.920
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105290
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今号は第67回日本臨床眼科学会講演集の4回目です。今回も貴重な報告が揃っていますが,特に河鍋氏の1,885眼という多数の高年齢症例を対象に屈折変化を20年にわたって検討した論文は,他にないもので,若年では近視化する傾向があるのに対し,高年齢層で遠視・乱視化することを多くのデータより示しています。連載も充実しており,今月の話題では富田先生がOCTを用いた緑内障眼底診断の際の注意点に関して述べられていて参考になります。結果が正常眼データベースに基づいて判定されているため,データベース対象を外れる低年齢者や屈折異常のある被験者の結果は保障されていないこと,また白内障によっても影響されることを強調されており,きわめて大事な観点だと思います。さらに「硝子体手術アジュバント―知っておきたいコツと落とし穴」第5回では前野先生がトロカールの使用が一般的になった小切開硝子体手術においてどのようにviscodelaminationを行うのかを詳細に解説されていますし,「何が見える? 何がわかる? OCT」第17回では山切先生らがWatzke-Allen法に焦点を当てられており,ガス下のOCTが施行できない場合でもWatzke-Allen法によって黄斑円孔の閉鎖判定が可能であることを解説されています。いずれも臨床上非常に役に立つ記事と思います。是非ご一読ください。
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