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特集 眼内レンズ偏位・脱臼に対する手術—最新版
IOL偏位・脱臼に対する強膜内固定—T-fixation techniqueとL-ポケット切開法を併用した整復術
T-fixation technique and L-shaped scleral pocket incision for IOL dislocation
太田 俊彦
1
Toshihiko Ohta
1
1順天堂大学医学部附属静岡病院眼科
pp.171-180
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213042
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はじめに
近年のわが国における白内障手術件数の増加により,チン小帯脆弱例など難症例に遭遇する機会が増えている。術中にチン小帯が広範囲に断裂した症例や,術後無水晶体眼に対しては,縫着や最近登場して注目を集めている強膜内固定1〜5)に代表される眼内レンズ(intraocular lens:IOL)2次挿入術が用いられる。さらに,最近の傾向として,術後数年経過してからIOL偏位や脱臼を認める症例が増加しており,IOL 2次挿入術の重要性は増すばかりである(図1)。
本稿では,強膜内固定の鑷子法の1つであるT-fixation technique,IOL偏位・脱臼に対する新しいIOL摘出法であるL-ポケット切開法,T-fixation techniqueとL-ポケット切開法を併用した整復術,強膜内固定に適したIOLの選択,偏位・脱臼IOLの再利用の是非について述べる。
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