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特集 OCTアンギオグラフィを始めるために—コツと落とし穴
糖尿病網膜症におけるOCTアンギオグラフィの活用
Utilization of OCT angiography in diabetic retinopathy
嵩 翔太郎
1
,
春田 雅俊
1
,
吉田 茂生
1
Shotaro Dake
1
1久留米大学医学部眼科学講座
pp.1668-1673
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212983
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はじめに
糖尿病網膜症は,わが国の中途失明の原因疾患として上位にあり,適切なタイミングで治療介入するためには,毛細血管瘤,網膜無灌流領域,網膜内細小血管異常(intraretinal microvascular abnormalities:IRMA),新生血管などの病変を的確に把握する必要がある。光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)アンギオグラフィ(OCTA)が,糖尿病網膜症に対する新たな診断機器として近年急速に普及し,2018年には保険収載され,研究のみならず臨床の現場で広く用いられるようになった。
OCTAは,わが国では2014年に登場して以来,機器の機能向上やソフトウェアの改良などにより目覚ましい進歩を遂げている。撮影画質に関しても,swept-source OCTの技術によって,白内障や硝子体出血など中間透光体混濁の影響を受けにくく,高速,高侵達のOCTAが実用化されつつある。本稿では,OCTAによって観察できる糖尿病網膜症の所見についてまとめ,現時点でのOCTAの活用法と今後の展望について述べたい。
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