今月の主題 神経疾患の画像診断
画像診断のモダリティ—適応と限界
MRアンギオグラフィ
小林 剛
1
1東京都立広尾病院放射線科
pp.1616-1618
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902887
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ポイント
●MRAは形態診断のみならず血流動態解析にも応用できる非侵襲的血管検査法である.
●MRA撮像法にはTOF法とPC法がある.動脈の形態診断には3DTOF法が最適であるが,静脈など遅い血流の描出には2DTOF法や3DPC法が適し,動態解析には2DPC法が役立つ.
●3DTOF法には狭窄性病変の検出は比較的良好であるが,乱流があると狭窄程度を正確に評価することが困難である.特に閉塞と高度狭窄との鑑別には注意を要する.
●3DTOF法による小さな脳動脈瘤の検出は非常に良好であるが,巨大脳動脈瘤の描出は不良である.
●動静脈奇形の導出静脈や静脈性奇形の描出には3DPC法や造影剤を用いた3DTOF法が適している.また,静脈胴病変の診断には2DTOF法や3DPC法が有用である.
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