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特集 OCTアンギオグラフィを始めるために—コツと落とし穴
網膜静脈閉塞症
Retinal vein occlusion
加登本 伸
1
,
村岡 勇貴
1
Shin Kadomoto
1
,
Yuki Muraoka
1
1京都大学大学院医学研究科眼科学
pp.1674-1683
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212984
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はじめに
網膜静脈閉塞症(retinal vein occlusion:RVO)は,糖尿病網膜症に次いで頻度の高い網膜循環疾患である。RVOは閉塞部位の違いによって,網膜静脈分枝閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)と網膜中心静脈閉塞症(central retinal vein occlusion:CRVO)とに分けられるが,いずれにおいても,網膜出血,網膜浮腫,網膜無灌流領域(retinal nonperfusion area:NPA)などの網膜血管病変をきたし,これらの変化が黄斑部に及ぶと視力障害をきたす。NPAが広範囲に及ぶ場合には,網膜新生血管(retinal neovascularization:NV)を生じ硝子体出血のリスクとなる。
近年登場した光干渉断層血管造影(OCT angiography:OCTA)は,これらRVOに認められる網膜血管病変の評価に際し非常に有用なイメージングモダリティであるが,読影に際しその注意点もいくつか存在する。本稿では,主要な血管病変ごとに,OCTA読影のコツと落とし穴について述べてみたい。
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