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特集 前眼部診療の最新トピックス
難治性前眼部感染症に対するPCR
Polymerase chain reaction(PCR)for diagnosis of refractory anterior segment ocular infection
宮﨑 大
1
Dai Miyazaki
1
1鳥取大学医学部視覚病態学
pp.176-181
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212156
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はじめに
ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction:PCR)は感染症の病因診断に近年広く利用されるようになってきた。一方,眼科領域疾患では,PCR検査はいまだ先進医療あるいは一部の施設のラボベースの研究的検査にとどまっている。このため,PCR検査の有用性や限界に関しては必ずしも十分な理解が得られていない。そこで本稿では,いったいどういった疾患の診断にPCRが有用あるいは必須であるのか,さらには今後どのように応用されるようになるのかの展望をまとめてみたい。
特に先進医療として眼感染病原体PCRを担当している施設として,臨床医が実際にPCRをオーダーするうえでどのように検体を準備したらよいのか,どのようなPCR法がベストチョイスなのか,さらに返ってきた結果をいかに解釈したらよいのかを解説したい。
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