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特集 脈絡膜から考える網膜疾患
脈絡膜の解剖と近視
Anatomy of choroid and its association with myopia
山下 高明
1
Takehiro Yamashita
1
1鹿児島大学医学部眼科学教室
pp.1826-1831
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212095
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はじめに
脈絡膜は強膜とブルッフ膜の間に位置する色素に富んだ血管の膜である。網膜血管が網膜内層を,脈絡膜血管は網膜外層を栄養する。網膜外層の視細胞は体のなかで最も酸素消費量が多いため,眼血流量の70%以上が脈絡膜を通る。脈絡膜は網膜外層に酸素や栄養を供給するだけではなく,放熱板,迷光の吸収,免疫機能,眼球の形状維持にも影響している1)。近年は光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)の組織深達度が向上し,生体における脈絡膜の解明が進んでいる。本稿では,脈絡膜の解剖と,OCTを用いた脈絡膜解析,および眼球形状すなわち近視との関係について考察する。
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