増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル
Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例
4.角膜疾患
非定型抗酸菌角膜炎
上田 真由美
1
,
外園 千恵
2
1京都府立医科大学感覚器未来医療学
2京都府立医科大学眼科学教室
pp.217-222
発行日 2016年10月30日
Published Date 2016/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212046
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POINT
■非定型抗酸菌角膜炎は稀であるが,進行が遅く,前房炎症を伴う難治性の角膜炎では本症を疑う。
■特徴的所見の有無,微生物検査により早期に診断して治療を開始することが望ましい。
■通常の細菌学的検査では菌を検出できず,同定には抗酸菌染色と抗酸菌培養が必要である。
■アミカシン,クラリスロマイシンなど,感受性のある薬剤を用いてもきわめて難治である。
■初期のステロイド使用は炎症をマスクし,治療を長引かせる。
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