綜説
マイボーム腺と角膜
鈴木 智
1
1京都市立病院眼科(京都市)
キーワード:
マイボーム腺
,
マイボーム腺機能不全(MGD)
,
マイボーム腺炎
,
点状表層角膜症(SPK)
,
角膜フリクテン
,
Meibomian gland
,
Meibomian gland dysfunction(MGD)
,
meibomitis
,
superficial punctate keratopathy(SPK)
,
phlyctenular keratitis
Keyword:
マイボーム腺
,
マイボーム腺機能不全(MGD)
,
マイボーム腺炎
,
点状表層角膜症(SPK)
,
角膜フリクテン
,
Meibomian gland
,
Meibomian gland dysfunction(MGD)
,
meibomitis
,
superficial punctate keratopathy(SPK)
,
phlyctenular keratitis
pp.775-780
発行日 2020年8月5日
Published Date 2020/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001767
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マイボーム腺と眼表面は密接な関係にある。そのため,マイボーム腺の状態が,眼表面の恒常性の維持に重要な役割を果たしている。マイボーム腺は,上下眼瞼の瞼板内に存在する独立皮脂腺であり,眼瞼縁で粘膜皮膚移行部のすぐ皮膚側に開口し,脂質を分泌している(マイボーム腺分泌脂:meibum)。meibumは,涙液の最表層である油層を形成し,涙液の蒸発抑制,表面張力の低下,瞬目の潤滑化,光学的に平滑な表面の形成,といった良好な視機能を維持するための重要な役割を果たしている。そのため,マイボーム腺に異常が生じると,眼表面に異常が生じ,結果として視機能に影響することもある。
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