検眼用＋20D非球面レンズ

+20 Dptr. Aspheric (Aplanat) Lens for Ophthalmoscopy

I．緒言

　従来倒像検査法に使用されている球面レンズは収差が大きく，眼底周辺部などはきわめて見にくく，また像が歪む点から，誤つた判断を下す危険がある。とくに＋20dptr．球面レンズは質が悪く，眼底検査にはまつたく不向きで，わずかに斜照法に利用されているにすぎない。

　検眼用凸レンズはその使用目的上単レンズでないと具合が悪い。種々の曲率半径を組み合わせ追跡計算を行なつた結果，球面レンズならば前後面の曲率比が2.3：1程度がよいことがわかつたが，これでも実用上不十分であり，非球面アプラナートを採用する必要のあることが知られた。

A new aspheric (aplanatic) plus 20 diopter lens for indirect ophthalmoscopy (Nikon) was introduced. Its wide angle of view together with its high brightness permits routine clinical application especially for retinal detachment surgery.