論文論
プライバシー/文語体
Bonin
pp.362
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210668
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症例報告などで,人名の記載方法が,昔と最近とでは大きく変ってきました。以前ならば,患者名として,美○ひ○りとか,田○角○という風に,一字ごとに○を入れる方法が一般的だったのです。しかしこれだと,ちょっと想像を働かせれば本人の推定ができるので,プライバシー保護の面からは好ましくなく,近頃では行われていません。
これに代ったのが,たとえば,「43歳女性」だけで済ませる方法です。ある意味ではこれが理想的なのですが,困るのは,将来この患者に何か問題があった場合に,本人の確認ができないことです。本人が誰なのかは著者自身しか知らないので,同じ医局の中ですら,追跡が実に困難になります。
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