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特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(1)1988年9月 東京
学術展示
Birth injuryとposterior corneal vesicleの鑑別診断
Differential diagnosis of corneal birth injury from posterior corneal vesicle
岡本 仁史
1
,
大路 正人
1
,
松田 司
2
,
木下 茂
2
Hitoshi Okamoto
1
,
Masahito Oji
1
,
Mamoru Matsuda
2
,
Shigeru Kinoshita
2
1大阪労災病院
2大阪大学医学部眼科
pp.198-199
発行日 1989年2月15日
Published Date 1989/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210622
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- Abstract 文献概要
緒言 軽度のbirth injuryによると考えられる角膜障害の症例の中には,posterior corneal vesicle(PCV)類似の細隙灯顕微鏡所見を呈するものがあり,しばしば鑑別が困難なことがある(図1,2)。PCVはposterior polymorphus distrophy (PPMD)様の内皮所見を呈するが,片眼性で家族歴が無い点が,PPMDと異なる1)。今回,とくにスリット所見では birth injuryまたはPCVとの診断が困難であった症例について,スペキュラーマイクロスコープ検査による確定診断が可能であるかを検討してみた。
対象および方法 PPMD様のバンド状の細隙灯顕微鏡所見を呈する症例のうち,片眼性で家族歴が無い14例を対象とした。これをさらに鉗子分娩であった6例と,自然分娩であった8例との2群に分けた。それぞれの群について,細隙灯顕微鏡所見,患者の性,患眼の左右,初診時年齢,バンドの方向,乱視度数,矯正視力,さらにスペキュラーマイクロスコープ検査による検討を加えた。
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