Japanese
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連載 眼科図譜・262
網膜前増殖膜の実体顕微鏡的特徴
Low-magnification microscopic findings in resected preretinal proliferative membrane
岡田 守生
1
,
松村 美代
2
,
荻野 誠周
3
Morio Okada
1
,
Miyo Matsumura
2
,
Nobuchika Ogino
3
1京都大学
2兵庫県立尼崎病院
3愛知医科大学
pp.316-317
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210320
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- Abstract 文献概要
硝子体手術の進歩に伴い,増殖性眼内病変(特発性黄斑上膜,黄斑部皺襞形成症,増殖性硝子体網膜症,増殖性糖尿病性網膜症)の増殖組織の研究が進んでいるが,組織が細小であったり,切除時にばらばらになって採れたりするために,試料は微量で,顕微鏡的な観察がようやくであることが多い.しかし,増殖組織の全体像としての把握は,臨床的にも研究の面からも重要である.手術に際して,できるだけ一塊として増殖膜を切除し,実体顕微鏡で観察することにより,原疾患によってmacroscopicに見ても増殖膜の性質に特徴が見いだせる.
Macroscopicな観察では,1)増殖組織の厚み,2)細胞が多いか,線維等の細胞外成分が多いか,3)色素の含有量,4)血管の有無とその分布状態がよい指標となる.本シリーズを3回に分け,今回は網膜前増殖膜の特徴を述べる.
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