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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その2)
学術展示
癩患者の白内障手術
Cataract surgery in subjects with leprosy
井上 慎三
1
,
岡村 和子
2
,
佐々木 秀樹
3
,
松村 香代子
4
Sinzou Inoue
1
,
Kazuko Okamura
2
,
Hideki Sasaki
3
,
Kayoko Matsumura
4
1国立善通寺病院眼科
2国立療養所多磨全生園眼科
3国立埼玉病院眼科
4国立療養所香川小児病院眼科
pp.342-343
発行日 1985年3月15日
Published Date 1985/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209370
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- Abstract 文献概要
癲疾患ではぶどう膜炎,強膜炎,兎眼性角膜炎により視力障害が起こる.ぶどう膜炎による併発白内障に加えて高齢化による老人性白内障が進行し視力低下を来した患者が増加してきた.癲療養所に於ける水晶体全摘出術の手術成績を報告する.
患者は多摩全生園,大島青松園,粟生楽泉園,東北新生園,駿河療養所,神山復生病院,身延深敬園,松丘保養所に入所している300名378眼である.手術は1974年12月から1982年10月までに大島,粟生および多磨で行った.駿河,東北,身延,神山,松丘の患者は多磨に転園して手術を行った.各療養所における入所者総数は2,750名(男性1,727名,女性1,023名,1983年4月現在),平均年齢は60.06歳であった.病型はL型2,014名,T型166名その他62名.平均年齢が60歳を越えていて,老人性病変の増加があり癲自体の治療に加えて老人病対策が必要となってきている,各療養所別の手術眼数および病型は(表1)で示す.L型の患者が96%を占めている.手術患者の男女比は患者総数の比率と同様に3対1で男性が多い.
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