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名古屋市内の市立小学校に在籍する4年生32,769名(男手16,839名,女子15,930名)を対象として学校用石原式検査表による色覚スクリーニング検診を行い、1表以上誤読した者891名(男子814名,女手77名)に対して色覚精密検診を施行し,以下の結論を得た。
(1)スクリーニング検診で検出された色覚正常者には圧倒的に女子が多く,色覚異常保因者が多く検出されたものと考えられた。
(2)このような正常者では男女ともにその視力は対照に比して有意に悪かったが,パネルD−15あるいはランタンテスト成績と視力との間には何ら関連をみいだしえなかった。
(3)このような正常者ではパネルD−15テストにおいてもランタンテストにおいても,その練習効果が随分強いことがわかったが,パネルD−15テストとランタンテストとの間には何ら関連をみいだしえなかった。
(4)色覚異常者群では初回のパネルD−15テストでfailだった者が再検査でpassすることはなく,またborder line patternを示すことも稀であったが,初回でborder linepatternを示した者,あるいはirregular patternを示した者は,その約半数が再検査において診断が変わっていた。
(5)色覚異常者群ではランタンテスト成績にあまり大きな練習効果は見出せなかった。
(6)ランタンテストのpass, failの境界はやはり誤数3と4との間にとるとよいことがわかった。
Screening test of color vision using the Ishihara plate (9 plates) was performed on 32,769 children (males : 16,839, females : 15,930) in the 4th grade of primary school. Anomaloscope, Panel D-15 test and Ichikawa's Lantern test were performed on 891 children (males : 814, females : 77) who were picked up in the screening test.
A. Children with normal color senses picked up in the screening test
1. An overwhelming majority of the females picked up by the screening test had normal color sense, who also had the possibility of being the carriers of congenital color vision defects.
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