手術ノ—ト
網膜剥離(プロンベ縫着術)
清水 昊幸
1
,
窪野 正
1
1自治医科大学
pp.1218-1219
発行日 1981年7月15日
Published Date 1981/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208407
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プロンベ縫着術は,Custodis-Lincoff法として,材料にSilicone Sponge rodを用い,網膜下液の排出を行わず,裂孔閉鎖に冷凍凝固法を使うradial bucklingが広く行われている1)。このradial bucklingの特徴を活かしつつ,材料にSolid Silicone rodを用い,網膜下液の排出を行い,裂孔閉鎖には光凝固法を使う方法がmeyer-Schwickerathにより導入されたが2),われわれもこの方法に依拠した手術をもっばら行っている。適応症例としてわれわれは,鼻側あるいは深部裂孔を有する網膜剥離を対象に選んでいる。
次に,手術の実際を説明しよう。まず,われわれは局所麻酔下で手術を行うため,疼痛を少なくし,術野を拡げる目的で,裂孔に近い直筋を1本だけ外す。Detachment chartおよびDetachment operating chart (窪野)3)により定めた裂孔位置を,強膜上で正確に決め,その部分に裂孔の大きさに応じたプロンベを1本,裂孔が非常に大きい場合は2本,radial方向に縫着する。図1で示した固定糸は,3-0あるいは4-0絹糸を用い,深さは強膜の1/2から3/4層の深さに通し,マットレス縫合の要領で前置する。次に,図2の様に直径5mmのSolid Silicone rodを前置糸の間にはさみ,軽く締める。
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