総説
神経眼科学序論—診断の取組み方と視路の問題
井街 譲
1
Jo Imachi
1
1兵庫医科大学眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Hyogo College of Medicine
pp.1089-1096
発行日 1979年8月15日
Published Date 1979/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207940
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脳のアンテナとして眼が,しかも二つ,顔の最先端にはり出して光刺激をうけ,これを電気的に後頭葉ムンク視領まで刺激の伝達を行い興奮させる。このarea cal-carinaoが更に,記憶中枢,読書回想中枢へその興奮を神経伝達し,この連絡により人間が知的活動を行つている。
この際左右眼の黄斑部から周辺部に写る外界の結像の異なる事により,距離感を持ら立体視を行い理解する。このようなvisuo-sensoryの働きのmechanismと異常の現われた時,その異常の局在と病理を知るのが第1の課題である。これに引続いて,左右の眼が外界の対像の動きを追跡する機能,距離に応じて正確に輻輳,瞥見,共軌の運動をどのように行うか,両眼の眼筋運動の生理と解剖,その異常についての病理を考えるのが第2のocular motor systemの問題となる。
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