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連載 眼科図譜・250
Eales' diseaseの眼底像
Fundus picturcs of Eales' disease
小林 義治
1
Yoshiharu Kobayashi
1
1群馬大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Gunma University School of Medicine
pp.1302-1303
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207733
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〔解説〕
本邦では,若年性再発性網膜硝子体出血と呼ばれるEales' diseaseは,有名な疾患であるが,最近では減少傾向にある。著者は多様な変化を経過していない,発症のごく初期の症例を経験したので,その螢光造影所見を報告する。
症例は,21歳男子(Y.T.53-2283)。初診の3日前に左眼の視力低下を自覚し,その翌日古沢眼科を受診し当科を紹介された。初診時の視力は矯正で右1.5,左0.7であつた。左眼に虹彩炎があり,眼底は乳頭よりおよそ3乳頭径(D.D.)程へだたつた上耳側静脈およびその分枝に強い白鞘形成とその領域一帯の出血がみられ,出血は周辺部まで斑状に広がつていた。この部の網膜は浮腫状で,浮腫は黄斑部にまで及んでいた。上方へ向う静脈は口径不同が著しかつた(図1)。右眼はほとんど正常であるが,耳側周辺部(およそ10時方向)で静脈の蛇行がやや目立つていた。
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