Japanese
English
臨床実験
フラビタン(FAD)テノン氏嚢内注射による眼精疲労の治療
The intratenous injection of FAD for asthenopia
山本 由記雄
1
,
並木 緑也
1
,
馬場 みつ
1
,
加藤 美智子
1
Yukio Yamamoto
1
,
Rokuya Namiki
1
,
Mitsu Baba
1
,
Michiko Kato
1
1都立駒込病院眼科
1Dept, of Ophthalmology, Komagome Hospital.
pp.1005-1008
発行日 1961年9月15日
Published Date 1961/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207311
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Ⅰ.緒言
ビタミンB2の在来の型すなわち遊離型のリボフラビン(FR)と,その燐酸エステルであるfla—vin-mononucleotide (FMN)及びflavine—nine-dinucleotide (FAD)の中,FADが最高の体内分布を示すことは既に衆知のことである。一方,VB2が投与された場合,小腸の吸収を経て,一部はFMN,一部はFRとなりつつ肝臓に達し,ATPとMgイオンによりFADとなり,生体の代謝系に利用される過程は,FADそのものを投与すれば,かなりの代謝系賦活の可能性を考えられ,又,局所投与による組織の呼吸作用の亢進が推測されるわけである。
事実,FADの皮下は云うに及ばず動静脈内適用,結膜下注射,眼軟膏の使用が旺んになつている現在であるが,私達はこれらの使用方法に検討を加え,テノン氏嚢内注射法を考案し,これを難治な眼精疲労を訴える患者に適用し,効ありと認めたので報告する次第である。
We had treated for 6 cases with incurable asthenopia by the intratenous injection of FAD (2 mg/cc, benzyl-alcohol) and succeeded in all cases.
We had been free from ill effects to be noticed after aoch injection.
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