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連載 眼科図譜・200
原発性脈絡膜ヂストロフィー
Primary Choroidal Dystrophy
大庭 紀雄
1
,
南波 久斌
1
,
小島 孚允
1
Norio Ohba
1
,
Hisayoshi Namba
1
,
Takayoshi Kojima
1
1東京大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.737-738
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205143
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(解説)
原発性脈絡膜ヂストロフィーは,脈絡膜の進行性萎縮を主徴とし,網膜萎縮がこれに随伴して視覚機能の障害を生じる。症例の報告は比較的少ないが,遺伝性の明らかなものが多く(常染色体性優性,または劣性,ときにX染色体性劣性)ヂストロフィーの範ちゆうに入る臨床的疾患単位である。脈絡膜硬化症(Choroidal sclerosis)または脈絡膜血管硬化症(Choroidal angiosclerosis)の名で呼ばれることも多い。Deutman1)によれば,病変の部位により3つの病型に細分される。1) Diffuse,generalized型,2) Peripapillary型,3) Central are—olar型である。脈絡膜萎縮を主徴とする疾患には,この他にGyrate atrophyやChoroideremiaがあるが,本症とは別の疾患単位である。
ここには私どもが経験した2例を紹介する。いずれも単独例であるが,炎症などの病因は考え難く,進行性病変であることからヂストロフィーが最も考えられる。
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