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I.緒言
瞳孔運動を連続的に詳細に記録し観察することは診断上,また予後の判定上,きわめて有意義なため,古くから多くの人々により,この記録が試みられている。その代表的な研究者は,Lowenstein1)で初期は映画撮影法を利用していたが,後にElectronic pupillographyを確立し,各種疾患につき瞳孔運動を記録し報告している。しかしこの方法はslitのついたdramを高速回転し,虹彩面を走査する方法であるが,機械的な弱点があることと,2mm以下の縮瞳状態では計測できないことと,被検者の眼が1点を固視していても,必ず不規則に左右動をしていることと,時々瞬目運動をくり返しているなどによつて十分記録できない欠点を有していた。この被検眼が微動することと瞬目運動が瞳孔運動にいかに関与するかの究明は,過去の記録法では全く不可能な事柄であつた。本邦でも最近光電管を利用した高木式瞳孔伸縮度測定器が市販されているが,前述の欠点は依然として,種々の問題点を残している。また43年には,内藤,石川氏2)は赤外線ビジコンカメラによつて虹彩面を撮影し,これを映像解析器のシュミット映像回路,積分回路によつて瞳孔面積を自動的に算出し,pen-recor—derに記録する方法を報告しているが,これでもやはり前述の欠点を十分には解決していない。
An apparatus for continuous recording of pu-pillary movement was developed with the use of video-camera, electronic viewfinder and a serial photographic equipment for ERG furnished with a slit aperture. Recordings were taken on nor-mal eyes as well as on cases with facial palsy, Horner's syndrome, on cases before and after injektion with topical vagostigmine or syste-mically applied diazepam, hypacusia of acute onset, retinitis centralis simple glaucoma, sus-pected cases of SMON (subacute myelo-optic neuropathy) optic atrophy or retrobulbar neu-ritis.
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