Japanese
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臨床実験
新散瞳藥Neo-Synesinに就いて
About the new mydriatica, Neo-Synesin
戸松 靖治
1
Yasuharu Tomatsu
1
1日本大学医学部眼科
1Dept. of Ophth., School of Medicine, Nihon University
pp.1010-1012
発行日 1955年7月15日
Published Date 1955/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202290
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最近興和化学の厚意に依り入手することの出来たNeo-Synesinは構造がEpinephrineとEphe-drineに類似した合成交感神経刺戟剤であり,米国に於いては既にNeo-Synephrine hydrochlorideとして発売されている。その構造は1-α-hydroxy-methl-amino-3-hydroxyethylbenzene-hydroch-lorideである。本剤はNeo-Synephrine hydro-chloride分子中の水酸基が特別な立体配置をしている為に,安定度が非常に大きく,毒性が低いと思われている。米国に於いては眼科的にNeo-Syne-phrine hydrochlorideを使用する場合に血管收縮作用及び散瞳作用を利用している。今回当教室に於いて興和化学製造のNeo-Synesinを散瞳藥として使用して非常に便利であつたので茲に報告する。
散瞳藥として使用したNeo-Synesinは2.5%,5.0%,10.0%の割合に生理的食塩水に溶解したもの及び注射用として興和化学で発売しているNeo-Synesin Kowaである6これは1cc中に2mg Neo-Synephrine hydrochlorideを含有している。被検者としては眼疾患を有しない成人を選んだ。
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